3Dプリントをさらに加速する!! Shade3D ver.14.0.1 新機能紹介
3Dプリントをさらに加速する!!
Shade 3D ver.14.0.1無償アップデータ公開
8月26日に待望のShade 3D ver.14.0.1への無償アップデータを公開いたしました。もうダウンロードはお済みですか?
今回は3Dプリントに関わるかなり重要な機能アップが含まれています。通常のモデリングにも便利なツールを追加していますので、ぜひダウンロードしてご活用ください。
- STL importer
- 厚みツール(メッシュ)
- 厚みツール(自由曲面)
- 裏面カラー表示
- ブール演算/三角形分割/均等分割
- Shade 3D プリントアシスタント
- その他のアップデート機能
- OS X Retinaディスプレイ対応
- SketchUp 2013に対応
Shade 3D ver.14アップデータのご案内
3Dプリントに役立つ数々のアップデート内容
STL importer
Shade 3D ver.14で搭載されたSTLの出力機能で、より身近になった3Dプリント。その応用の幅をさらに拡げるSTLの入力機能を搭載しました。これにより自己出力ファイルの確認は元より、STLを利用した、より広汎な他ソフト(産業用の3DCADデータを含む)との形状のやりとり、再加工、様々な用途の編集への道が拓かれます。
厚みツール(メッシュ)
ポリゴンメッシュに厚みを付けるツールです。厚みは内か外の片方、または両方向にドラッグ編集でき、ツールパラメータで数値による厚みの距離設定も可能です。
外形を変えずに内側だけに厚みを付けたり、内代を変えずに外側に厚みを付けたり、壁芯入力のように両サイドに数値指定で厚みを付けたり、形状確定までの変更も自由、自在の加工性を発揮します。
複数形状の一括加工や、加工後の法線の方向も統一されますので、3Dプリントに必要な積層ピッチに応じた厚さに設定した加工も簡単になりました。頂点からの距離による厚み付けのオプションも付け、より判定が複雑な曲面への厚み付けも可能になっています。2DCADから出力したDXFデータの立面のポリゴンメッシュの厚み付けにもご活用ください。
厚みツール(自由曲面)
自由曲面にも厚みを簡単に付けることができるようになりました。
均等に厚みを付けた後に形状の一部分の厚みを変更したり、ポリゴンメッシュとはまた違ったスプラインならではの加工性をお楽しみください。
3Dプリント用途への対応のみならず、様々な形状編集への応用が可能になるでしょう。
また複数の自由曲面を同時処理することもポリゴンメッシュと同様に可能です。
(内と外の片方と、両方向に均等に厚みの距離をドラッグ編集したり、数値でも厚みを付けられる点など、操作方法はポリゴンメッシュと同じです)
裏面カラー表示
従来の法線表示は面の表裏は判別できるけれど、裏面だけに着色して強調表示するものではありませんでした。
通常のシェーディングで裏面カラー表示を選択することで裏面になっているものだけが青く表示されます。特にシェーディングカラーを外すことで、白と青だけで表示されますので表裏の判別が格段に楽になることでしょう。
3Dプリントだけに関わらず、ラジオシティにおいても、裏面なのか穴なのかを簡単に判別することが可能になりました。
ブール演算/三角形分割/均等分割
ブール演算をかける形状を事前に三角形分割した後に演算を開始するオプションと、多角形ポリゴンを均等分割するオプションを追加しました。これによりブール演算の失敗を未然に防いだり、3Dプリンターでの曲面の分割数の違いによる不整合(隙間)の存在を大幅に防ぐことが可能になります。その演算の様子はリアルタイムにワイヤフレーム描画されますので、確認もより簡単に行うことが可能。もちろんレンダリング速度優先の従来の軽い演算結果になるブール演算も選択できます。
また、ブール演算結果にさらに三角形分割をかけることにより全頂点が繋がれるため、非平面や意図しない隙間が排除でき、STL出力の事前の確認も可能になります。
さらにメッシュツールの分割で三角形ポリゴンに分割すると...
頂点全てが結ばれ、多角形ポリゴンが排除されるため隙間が排除される
Shade 3D プリントアシスタント
ヘルプメニューに追加された3Dプリントアシスタントは、簡易ウィザードで皆さんの3Dプリントをサポートします。
通常の表示状態 |
シェーディングボタンを押した状態
|
モデリングライトボタンで影を無くします | 両面(裏面カラー)にした状態 |
シェーディングカラーをオフにすると裏面のみが着色される |
ブラウザの面反転スイッチで形状を白く反転する
|
全ての形状が白くなった時点でこの形状には面反転した部分が存在しないことになります。
ウィザード中の白いボタンを順に押すだけで、3Dプリントの必要条件の確認に最適な表示状態に自動設定できます。もう表示オプションがどこにあるか探したり、各投影図ごとに設定しなおす必要もないわけです。
また、ShadeExplorerに収録している形状を元に、データ調整のヒントをチュートリアルとして表示します。ウィザード中のワイヤフレームのサムネイルをダブルクリックすると、ShadeExplorerを開かなくてもサンプルファイルを開いてくれます。
このように従来のヘルプ機能より、ユーザーフレンドリーなアシスタント機能を今後も拡充するように努めてまいりますが、ぜひ一度、複雑な手順を踏まなくても自動設定される便利なウィザード機能をお試しください。
その他のアップデート機能
その他の変更点の詳細については、アップデータの変更点のページをご参照ください。
バグフィックス以外の新しい対応点については以下が代表的な項目になります。
OS X Retinaディスプレイ対応
アイコンの詳細な表示だけではなく、線形状の描画方法の変更など、より高解像度に滑らかな描画で快適な作業をしていただけるようになりました。
SketchUp 2013に対応
最新のShade 3Dが、最良のShadeとなるように、今後もサポートフォーマットの更新に努めてまいります。その第一弾はSketchUp 2013への対応です。
その他のフォーマットに関しては、現状で日本国内でリリースされている日本語版製品の登場の後にリリースされる予定です。
文責:園田浩二