発表会速報後編
特別編として連続でお伝えする予定だった【Shade 3D 新機能発表会】の模様ですが・・・
諸般の事情により、後編のお届けが本日まで伸びてしまいました。
お待ちいただいていた方には、誠に申し訳ございません。
さて、前編では、「Shade 3D」期待の新機能『3Dプリントアシスタント』の魅力についてお伝えいたしました。
後編となる本日は、ゲストとしてお越しいただいた、3Dプリンター業界のキーパーソンや、著名クリエイターのコメントをお伝えしたいと思います。
いずれの方も、業界の最前線を日々駆ける方ばかり。その熱い想いや情熱、展望を聞く事で、3DCGや3Dプリンターの目指すべき未来が見えてくるはず。
さらに・・・驚きのコラボレーションも発表され、会場は騒然に。
それでは大いに盛り上がった発表会のレポート後編をお届けします。
◎ 壇蜜さん@地球防衛未亡人 × Shade 3D × 3Dプリント 衝撃のコラボレーション発表!
実は本発表会のゲストには、「ヅラ刑事」「日本以外全部沈没」などで知られる映画監督の河崎 実氏もお越しいただいておりました。
数々のキャラクターとコラボレーションをおこなってきた「Shade 3D」ですが、次はなんと、河崎氏がプロデューサー /脚本 /監督を務める映画「「地球防衛未亡人」とのコラボが決定しました。
「地球防衛未亡人」と言えば、女優・壇蜜さんがヒロインの地球防衛軍「ダン隊員」を演じるという事でも話題となっている映画。・・・という事は?
そう!何と当日は早くも「ダン隊員」のCGコンテンツや3Dプリンターで製作されたフィギュアがお披露目されました。
CGワークはおなじみのIKEDA氏が制作。
フィギュアは「DMM 3Dプリント」、「Office 24 Studio」両サービス様で出力していただいた。
「3Dプリンターは素晴らしい技術でビックリした。こういった新しい技術が出来た時には、変態がまず形を作る」と語る河崎氏。
今回の映画を「真面目にふざけた変態映画」と称する氏とのタッグは、今後のShade 3Dや3Dプリンター業界にも大きな影響を与えそうだ。
できたてのフィギュアを手に、ご満悦の河崎氏。
「まるでガレージキットそのものですね」と、フィギュアの完成度の高さに、かなり驚かれていたようだった。
監督の口からは「販売」という言葉も飛び出たが・・・
「ダン隊員」の3Dプリント用データは、来年には発売してユーザーの皆様にはお届けしたいと考えていますので、楽しみにお待ちいただければと思います。
河崎 実
映画監督/ライター/ラジオDJ 日本のコメディ映画の巨匠として熱狂的なファンの多い映画監督。 主な作品に『地球防衛少女イコちゃん』『電エース』『いかレスラー』『コアラ課長』『日本以外全部沈没』『兜王ビートル』『ヅラ刑事』『かにゴールキーパー』『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』など。
新作「地球防衛未亡人」は、Shade 3Dと3Dプリントでコラボレーション。
◎業界最前線のキーパーソン達が語る、3Dプリンターが目指すべき道!
ゲストでご登壇いただいた方々の、今後を占う意味では聞き逃せないお話をまとめてみました。 どうぞご覧下さい。(掲載はご登壇順です)
ケイズデザインラボ代表取締役 原 雄司氏
今年一年3Dプリンターの話題が盛り上がりをみせましたが、実際に問題なのは3Dのデータをどう作っていくか。 それらを教えていく、学んでいく中で 、国産で普及している3DCGソフトである「Shade 3D」で品質の高い造型データが作れるようになるという事は、 私たちとしては有り難いことです。 また、3DCADの現場でも作業の時間的な拘束が非常に長く、専用のデータ修復ソフトはとても高額な問題があります。 CGもCADも関係なく対応する今回の「3Dプリントアシスタント」機能は、非常に喜ばしいものになると期待しています。 ケイズデザインラボでも3D教育促進に向けFabCafe2階のオフィススペースを「3D道場」に変えていく予定、ぜひShade 3Dとも協業していきたいです。
原 雄司
3Dコンサルタント/株式会社ケイズデザインラボ代表取締役社長
大手通信機メーカーの試作現場に就職後、格闘家を続けながら3DCAD/CAM メーカーに転職。開発責任者、子会社社長、IR担当などを経験。切削RPやデジタルシボD3テクスチャー®などを考案。現在『アナログとデジタル融合で世界を 変える!』を標榜し、ものづくりから、デザイン、アート、医療、エンターテイ メントまで、様々な分野での3Dデジタル活用を推進中。
DMM 3Dプリント 岡本 康広 氏
DMM 3Dプリントは海外最大手サイトと同じく、お手頃価格で素材も多種多様に提供していけるサービスを行っています。そして、
「Shade 3D」はクリエイターに優しく、使いやすくを基本に活動されていて、私たちの考えととても合致するソフトだと思います。
すでに「Hanako」の3Dプリントフィギュア販売などの協業を初めていますが、今後も連携を強化して、
岡本 康広
株式会社DMM.com 3Dプリント事業部 企画営業プロデューサー
=DMM 3Dプリント=
自分で作成してネット経由でアップロードした3Dモデルデータを、高性能3Dプリンターで出力して自宅に届けるサービス。 樹脂や金属など様々な素材に対応し、短期間、低料金の設定も特徴。
3Dモデルデータを登録すれば自分の作品をプリントして販売できるクリエイターズマーケットも展開。
WEB: make.dmm.com
オフィス24 姜 貴栄(Kiyong Kang) 氏
私どもは西新宿の駅の近くに皆様が立ち寄りやすい3Dプリントサービス店舗を始めました。デザインもスタイリッシュで快適に、よりクリエイティブを応援できるお店作りを心がけています。
今回の3Dプリンター革命で、一番メリットを受けるのは、中小零細企業や個人様などではないかと考えていますが、お手頃な価格で3Dモデルデータ作成から修正チェックまで行える「Shade 3D」は、その皆様とって最適解であると実感しました。ぜひ作成したデータはOffice 24 Studioにお持ちいただき、その場で見て触って、体験する事で、実際に3D技術を学んでいただきたいと思っています。
姜 貴栄(Kiyong Kang)
株式会社オフィス24 経営戦略室
=Office24 Studio(オフィス 24 スタジオ)=
新宿駅から徒歩5分の立ち寄りやすい立地に店舗を構える3Dプリントサービスセンター。 3Dプリンター(フルカラー出力機、超細密出力機など多数)、3Dスキャナ、レーザーカッター等の取り揃えによる立体造形が可能。 お客様ご自身で 3Dプリントや造形物の加工を楽しむことができるセルフサービスコーナーも設置。
WEB: www.office24studio.jp
アドウェイズ 上岡 隆典 氏
私たちは「個人向け3Dプリンターをユーザーが当然のように買う時代」を前提とし、そのニーズに先駆けて「DELMO」を立ち上げました。DELMOは3Dプリント用のフィギュアデータ共有サイトですが、すでにたくさんのフィギュアがアップされています。
DELMOではアップされたデータを別の参加者が活用するコラボレーションが可能で、クリエイターさん同士のネットワークが構築できるようにしています。
しかし3Dプリンターの難解な面がユーザの壁になりますので、3Dプリントを簡単にするShade 3Dの新機能は素晴らしいと思います。
上岡 隆典
株式会社アドウェイズ 新規事業担当 執行役員
=DELMO=
3Dプリンター用フィギュアデータ共有サイト。
ユーザー同士のコラボレーションが起きていくコンセプトが特徴。
ユーザが投稿した3Dモデルデータを使って他のユーザが作った造形の写真などが投稿されると、元の投稿にリンクされていきます。 また楽しいブログが充実しており、ソフト操作解説だけでなく造形の仕上げなどが紹介されている点も珍しい点。 他にもフィギュアの原型データ配布や、現在はShade 3Dがもらえるモデリングコンテストを実施中。
WEB: delmo.jp
小寺 信良 氏
教育面では、3DCGを子供に教えるという事は非常に難しいと思います。
何故かというと、最終的に絵になるというだけでは、目標になりづらいからです。でも最終的に「物」が出来るという事になれば、やりたいという子供は増えていくのではないか。大人より適応力のある子供のうちに3Dモデリングに触れさせることはとても良いと思います。
また、従来のNC加工機などでは教育現場への導入自体が難しかったが、積層式の3Dプリンターは取り扱いが容易なので大きなイノベーションを起こせるでしょう。
小寺 信良
テクニカルライター/コラムニスト/インターネットユーザー協会代表理事
バラエティ、報道、コマーシャルなどの映像制作に携わった後、ライター/コラムニストとしての活動を始める。 現在では様々な媒体で執筆活動を行い、これまでの連載も多数。 個人向けAV機器から業務用放送機器まで造詣の範囲が幅広く、インターネットにまつわる問題などにも鋭く切り込む。
主な著書に『Ustreamがメディアを変える』(ちくま新書)、『子供がケータイを持ってはいけないか?』(ポット出版)できるシリーズ』、『(インプレスジャパン)など。
林 信行 氏
ものづくりが3Dプリンターで一気に変わってしまいました。これからのものづくりは、3Dプリンターベースにならざるを得ない。
これまでものづくりには、CADという知識、技術力が必要で実質剛健的なソフトが主流であったが、今回の「Shade 3D」により、繊細なものの表現まで可能になったのではないでしょうか。
また、価格がこれだけ安く、身近なものになったという事実も見逃せない点でしょう。
林 信行
ITジャーナリスト/コンサルタント
IT、モバイル、デザイン、アートなど幅広くカバーするフリージャーナリスト・コンサルタント。
トレンドの真贋を見極めることに長け、ブロードバンド化、ブログ、SNSなどにいち早く着目しとりあげた。
スティーブ・ジョブズ復帰や初代iPod発表も直に取材。アップルやグーグルの企業動向分析を進め、日本の起業家にノウハウを伝えている。
主な著書に『ジョブズは何も発明せずに生み出した』(青春出版社)、『iPhoneショック』(日経BP)、『スティーブ・ジョブズ』(アスキー)など。
安藤 直見 氏
「Shade 3D」はレンダリングが非常にきれいですが、5年前のバージョンでは3Dプリンター出力など考えられませんでした。
それがこうして、ここまでの技術に発展したことにはとても感心しています。
現在の教育、大学などでは3Dプリンターの導入は一対一対応ではなく各学校に一台という状況がまだ現実ではありますが、これを徐々に増やして、時代に対応していかなければならないと考えています。
安藤 直見
法政大学デザイン工学部建築学科教授
設計事務所所員、東京テクニカルカレッジ講師などを経て法政大学教授。博士(工学)。一級建築士。
都市計画・建築計画を研究分野とするかたわら、デジタルスタジオなどの演習科目においてShade 3Dを用いコンピュータ上で建築をデザインする手法を広めています。
建築家としても活躍しており、直近では「デュアルコアハウス[二子新地の家]」が2013年度グッドデザイン賞を受賞。
喜多見 康 氏
以前は、女の子のCGを作りたいから「Shade 3D」を買って作るというブームがありましたが、 今度は3Dプリンターをやりたいから「Shade 3D」を買うというブームが来るのではないでしょうか。
また、子供たちにはSTL対応した「Sunny 3D」等もとてもいいと思います。
ワークショップに来るような子供たちにも是非薦めて、やらせてあげたいです。
喜多見 康
CG作家/文京学院大学大学院 経営学研究科 教授/ASIAGRAPH日本実行委員/ASIAGRAPH CGアートギャラリー代表
東京芸術大学大学院修了。CGプロダクション勤務、CGイラストレーター職を経て「喜多見康こどもCG教室」を横浜で開講、以降こどもCGコンテストやこどもCG展覧会の開催等、コンピューターによるこどもの創造力開発の啓発運動を行う。
2003年 日本を代表するCGアーティストの活動団体アジアグラフィック設立。
2003年「アジアグラフィック2003中国北京展」開催以降アジア最大規模CGアート展覧会「アジアグラフィック/ASIAGRAPH」を各年に開催。
◎「Shade 3D」を代表するクリエイターたちも勢揃い
自動車など精密なモデリングを作り続ける寺田 天志 氏、「Tully」をはじめとする美少女CGの hinemaru 氏、そしておなじみ「Shade 3Dの神様」園田浩二といった、トップクリエイターたちも、当日は顔を揃えました。
「3Dプリンター向けCGデータを作るので苦労する点は?」との問いに、三者一様に語られたのは、特に曲面と曲面なが重なる部分、穴の確認など、3DCGを3Dプリンター用のデータにする際の苦労話。
やはりこれまでの制作は、並大抵のものではないようで、今回の『3Dプリントアシスタント』の導入を、素直に喜んでくれていたようです。
ただ、そんな苦労も、立体物が出来た時の感動があれば吹き飛んでしまうと語る三人。
第一線で活動し続けるトップクリエイターにも大きな感動を与える「3Dプリント」。
業界の革命からは、これからも目が離せなさそうです。
hinemaru
CGクリエイター/3Dプリントフィギュア研究開発
印刷業から一転し2006年よりCGクリエイターとしての活動をはじめ、その突出したクオリティと過去のCG美少女と一線を画す空気感でShade 3Dユーザーから一目を置かれる存在となる。
2009年にはShadeアンロックデータ集 -Tully(タリー)-を発売。 その後CGをさらに実物ドールに昇華するための研鑽を重ね、実物大3DプリントフィギュアTullyを開発。
WEB: hinemaru.net/Site2/
現在Shade 3Dデータ「3DCG Girl-NENE」を個人販売中。
hinemaru氏の制作した「等身大3DプリントフィギュアTully」は、会場下の1階「Fabcafe」に展示されました。
その圧倒的なクオリティは、関係者も一般客も皆さん驚いて見入るほどでした。
寺田 天志
CGクリエイター/CG DATA BANK/TERADA 3D WORKS
自動車3DCG制作の第一線で活躍するクリエイター。テレビCMに使用されるハイクオリティな3Dモデル制作を多数担当している。 自動車モデリングデータ販売サイトCG DATA BANKの制作、Shadeアンロックデータ集 –自動車データ トヨタ自動車編-の制作も担当。
CG DATA BANK: http://www.cgdatabank.com/
TERADA 3D WORKS: http://terada3d.com/
園田 浩二
CGクリエイター/Shade 3Dエヴァンジェリスト
ピアノ嘱託調律師を経てCGクリエイターに転身、日本マクドナルド/ビックマックキャンペーンTVCM制作、セガサターン版『大戦略―鋼鉄の嵐』オープニング用形状制作、SONY Glasstron欧州発表会用『Dinosaurs』アニメーション制作などを担当。 現在にいたるまで四半世紀を超えるShade 3Dの経験と情熱でエヴァンジェリストとして活動を続ける。
"”Special Thanks!””
今回の発表会では、渋谷FabCafe様に実物大Tullyの展示や会場設営などで多大なご協力をいただきました。 FabCafeはレーザーカッターや3Dプリントを体験できる”もの作りカフェ”です。 すてきなお店ですので、ぜひ皆様一度お足を運び体験なさってください。