Shade 3Dユーザー事例インタビュー 2016 構造計画研究所 工学博士 正月俊行
構造計画研究所で建築物の構造解析をおこなっている正月俊行さん。
解析結果の可視化をShade3Dでおこなっているとのことでお話を伺いました。
現在のお仕事について教えてください。
構造計画研究所は建築物の構造計算にコンピューターを導入した日本ではじめての会社になります。現在は構造計算だけなく、人工構築物を取り巻く自然現象(地震、津波、風など)の解析やシミュレーション、情報通信分野でのソフトウェア開発、製造分野へのCAD/CAEのソフトウェア販売やカスタマイズ、そして人間の意思決定支援分野でのコンサルティングなどを提供しています。
私は建築構造工学部という部署に所属していて、地震のとき建物にどのような影響がでるかを解析しています。Shade3Dは解析結果を可視化するのに使用しています。Shade3Dを使えば、専門家以外の人にも分かりやすく美しい可視化が出来るので、とても重宝しています。
Shade3Dでつくったものをみせていただけますか。
このシミュレーションの動画は免震構造の効果をわかりやすく説明するために、建物室内の家具の動きを免震構造とそうでない構造で比較したものになります。免震構造の方が揺れが大幅に小さく、家具が倒れずに済んでいるというのが専門家じゃなくてもわかります。
解析結果をどのように動画に反映させているんですか。
解析のソルバーから物体の時々刻々の重心位置と姿勢をCSV形式で出力しておき、これをShade3Dの自作のスクリプトで読み込んで物体を少しずつ動かしながらレンダリングすることで動画をつくっていきます。
解析結果の可視化をする専用のソフトは価格が高い割に融通が利かず、レンダリング品質も良くないものがほとんどです。しかしShade3Dは精密なモデリングから美しいアニメーション作成までできるのが魅力です。
Shade3Dはいつからお使いですか?
中学生のときから使っています。おじが自分の趣味もかねてShadeR4を買ってくれました。 当時は複雑な生物のモデリングからレンダリングまでできるのはShadeしかなかったですね。この時にCG全般の知識を身につけました。
大学は建築学部でしたのでエスキスの授業でパースをつくる際に使用しました。寸法をあたえて空間をつくれば俯瞰図などは簡単につくれるので便利でした。
本格的にShade3Dを使い始めたのは大学院の修士からです。 その頃から現在のような家具のシミュレーションをおこなっています。
まわりの方がCADソフトや専用の解析ソフトをつかっている中で、会社でShade3Dを購入するのは大変ではなかったですか。
修士の学生だった時点で既にShade3Dを使えば美しい成果物をだせるのは明確だったのとビジネスライセンスは安価ですので会社で購入するのは大変ではなかったです。
あと上司がコンピューターに詳しく、Shade3Dを知っていたのでそこに理解があるというのは大きかったと思います。 私は家具の動画をレンダリングする際の作業効率をあげるために数ライセンス同時に使用しています。
Shade3Dのいいところはどこですか。
他のCGソフトとは違って、ポリゴン数を事前に決めておかなくていいところですね。 あとで分割するので立体モデルがつくりやすいです。また分割数に応じてレンダリングスピードを変えられるので、見せないところは隠す・荒くするなど自由がきくのがいいですね。また、フォトリアルな美しい表現だけでなく、二次元のワイヤフレームでレンダリングしたりと目的に合わせて様々な表現が出来るのもいいところです。
Shade3Dに要望はありますか。
CGの知識がない人や初心者の方でももっと簡単に材質設定ができるようになるといいですね。 また物体の数が数千個ある場合があるので、データが重くても作業ができるような機能がほしいです。
インタビューを終えて
自作スクリプトをつかって解析結果を可視化するという私たちも知らない使い方をしていた正月さん。 Shade3Dの新たな可能性をみせていただいたインタビューになりました。
(インタビュアー:Shade3D 中田)
Shade 3Dについてご興味がある方は、無料体験版を用意していますのでぜひご利用ください。