アートディレクター 田村吾郎 vol.1
半球状映像システムを開発しているアートディレクター 田村吾郎さん(RamAir.LLC 代表、 WONDER VISION TECHNO LABORATORY 株式会社 顧問)。
その他にもオペラや舞台の演出、映像制作、企業ブランディングなどを手がけつつ、東京工科大学 デザイン学部で空間デザインを教えています。
仕事や授業の中でどのようにShade3Dを使用いただいているのか。そして今なにを考え、何にチャレンジしたいのかを明かしてくれたロングインタビュー。
第1回
東京工科大学蒲田キャンパスにてインタビューをおこないました。
半球状映像システムのメインビジュアルはShade3Dで作成いただいていると伺いましたが、他ではどのようなときにお使いいただいてますか?
デザインの提案をするときにShade3Dをよくつかっています。
時間がない中でデザインプランを練っていくときは、内容は常に流動的なのでので3Dのイメージまで1人でおこなったほうがはやくて精度の高いものに仕上がる場合があります。
田村さんが開発した半球状映像システム“Sphere 5.2”
どういうデザインの提案をするときに使っていますか?
オペラやコンサートの映像演出、商業施設 やイベントの空間演出プランを作るときなど、模型やミニプロジェクターを使ってシミュレーションをしますが、その前段階での提案では3Dイメージがとても有効です。3Dにすることで誰とでも誤解なくイメージの共有ができ、最終的なデザインや仕上がりを想像しやすくなるためか、提案CGだけで決済取れてしまう場合も多いので、クライアントさんにとても喜ばれます。
使っていて思うShade3Dの良さって何ですか?
CADソフトは数値を入力して形をつくっていきますが、Shade3Dは絵を描く感覚にちかいかたちでつくっていきます。私も含めてデザイン系でやっているひとはその直感的な操作ができるところがいいんじゃないかなと思います。
数値通りにつくっていってもその比率にみえないことってあるんですよね。デザインにおいては比率があっているかどうかはあまり重要ではありません。絵でみたいときに比率があっているようにみせること、つまり絵の印象が大事なんです。
Shade3D ver.17ではCADモードも搭載したんですよ。
寸法が決まっているものはCADモードで、アイディア段階のものやデザインだったら3DCGモードという使い分けができるからいいと思いますよ。
東京工科大学デザイン学部の空間デザイン授業ではどういったことを教えているんですか。
3年の後期の専門スキル演習という全15回の授業です。
はじめは3Dの概念(CADとCGの違い)、3Dのシミュレーションは世の中のどういうシーンでつかわれているかを教えます。
そのあとはモデリング方法からテクスチャ設定など基本操作です。
最終的には自分が考えた店舗のデザイン提案をShade3Dをつかってプレゼンしてもらいます。
最初の基礎操作はどのように教えているのですか。
まずは掃引体をつくってもらうところからはじめます。1番簡単ですからね。
その中でテーブルとキューブのサイズは指定して、テクスチャなどは自由に設定して絵をつくるという課題をだします。
この課題はクリエイティブな感じがしてきて、テクスチャを選ぶのも面白く、学生は色々工夫してきます。
ここから店舗のデザイン提案ができるまでになるんですよね?
そうですね。授業の目的としては自分がこういうものがしたいけど、それをShade3Dでどう表現するかというところになります。
ツールがつかえるようになるのが目的ではなく、自分で工夫して相手に考えを伝えることができるかどうかが大事なんです。
3Dプリンタはつかいますか?
授業や研究で使いますよ。
蒲田キャンパスには積層タイプから石膏タイプまで多くの3Dプリンタがあります。いわゆる機械加工などの工房がないので3Dプリンタが適しています。
半球状映像システムをつくるときに3Dプリンタもつかいましたので、見に行きますか?
行きます!!!!
ということで次回は半球状映像システムの開発をおこなっているスタジオでインタビューをおこないます。
(インタビュアー:Shade3D 中田)
【WONDER VISION TECHNO LABORATORY 株式会社】
Shade3Dについてご興味がある方は、無料体験版を用意していますのでぜひご利用ください。