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プラグインデベロッパー ft-lab(吉阪 豊)

Shade3D 公式

今回は数多くのプラグインを提供している、ft-lab(吉阪 豊)さんへインタビューを行ってきました。
プラグインの製作だけではなく、現在の取り組みに関してもお話していただきました。

Shade3D製品を使いはじめたきっかけを教えて下さい。

Shade R4というバージョンから使い始めたのですが、最初のきっかけは、プラグイン目的、開発目的で触りはじめました。
このときにエフェクトプラグインという機能がついて、パーティクルとか煙、炎が作れる機能がSDKとして付いた、という部分をアピールしていたんですね。
当時はシステム開発の仕事をしていたのですが、分野は違いますがちょっと触ってみようかな、と思って触ったら良い感じに使えたのでそのままプラグイン目的で使い始めました。

どのようなプラグインを作っていましたか?

Shade R4の時代には趣味でCGをやっている人が多くて、プラグインを出すとけっこうウケが良かったんです。
フリーでプラグインを出したのがきっかけですが、出していない、中途半端なものも含めると5、6個作っていました。
そのとき一番ウケたのが、「Marimo」という毛を生やすプラグインですね。あとはユーティリティ系の機能を出していました。
Shade6のころが全盛期で、そのころはとても盛り上がっていました。
それ以降は3DCG自体が下火になっていった、というよりも、みなさん仕事として使い始めて趣味ではなかなか交流が少なくなったからでしょうか、プラグイン作成からは離れていましたが、3DCGは趣味として続けていました。

プラグイン作成を再開したきっかけは何ですか

本格的にプラグインの販売を再開したのは、Shade3D社にマーケットプレイスが出来たことがきっかけです。
Shade3Dユーザーに盛り上がって欲しい、という思いもあったので、本体の強化で必須だろうと思われる機能のプラグインのいくつかは無料で出していました。
販売していて一番売れたプラグインは、UVUtilというものとAOUtilというプラグインです。UVUtilはUV展開を補助するプラグインです。
AOというのはアンビエントオクルージョンという、疑似的な影(遮蔽)効果を出す、ゲームでよく使われるものですね。

これらは自分も実際に使っているのですが、今は自身の使用範囲では必需品レベルのものになってます。
例えばこれを使ってUnityに持っていくと立体感が増してクオリティーを上げることができます。

やはりゲーム系でプラグインを使っている人が多い?

そうですね。でも長いこと作り続けてきてわかったことは、やっぱり今はゲームとかVRが流行っている状況ではあるので、そういった仕事で使うツールがウケるなぁと感じています。
CG全盛のころは面白ければウケたんですが、今はなかなかそうもいかない。 仕事で使えるようなものがあればよりよい、という雰囲気なのではないかと思っています。

プラグイン作成について

はじめ、これがあれば便利じゃないか、っていうので作ったのがあるんですね。
当時は本体にパーティクルのプラグインはあったのですが、自分としてはこうしたいっていう思いがあって、作ったのがはじめですね。
それからは、この機能がないから作るとか、この機能が欲しいと思ったら作る、そんなかんじでプラグイン作成を行っています。
それには自分がやりたいって思っていることも関係しています。
目的としてはコンテンツを作るというのが先にあって、効率化したいのでプラグインを作る、という流れになっています。
何か目標があって、このコンテンツを作りたいとなると、作業をしていく中でプラグインが必要になる、これがモチベーションとしてはプラスになるかなと思います。

今ご自身が取り組んでいるやりたいこととは何ですか?

今、自分が取り組んでいることに、昔の日本家屋を再現する、というのがあります。
そしてそれをVR上で見れるようにするというのが目標です。最近はほとんどそれに時間を費やしているので、それを効率化するためにプラグインを作っています。

正直、コンテンツ作成にいくら時間があっても足りないので、プラグインで日本家屋のコンテンツ制作を補っています。
そのプラグインはあくまで自身の作業効率を上げるためのものなので、今のところ公開の予定はありません。

日本家屋を作るようになったきっかけとは?

つい3年ほど前に、たまたま歴史に改めて触れる機会がありまして、そのときに建物が面白いなぁという発見があったんですね。
そこで博物館に行き始めて建物を見ていると、元はプログラマーなので、建物の組み方とか、ここはシステム化出来そうだって気付いた部分がありまして、 そこでVRで体験出来る、昔の景色を再現しようと思ったんです。

そうやってVRを使おう、モデリングにはShade3Dを使おう、そうするとじゃあ、 スクリプトじゃなくてプラグインで、というように芋づる式にやることが出てきている状態ですね。

これからプラグイン作成に挑戦しようと思っている方へコメントをお願いします

実は、プラグインがなくてもほとんどのことはShade3D本体だけで出来る状態だと思います。

ただ、それだけでは作業効率をアップしたい要望があった場合に叶えられないので、 そういった部分はプラグインなりスクリプトを自分で作っていくかたちになるかと思います。
あとは専門的なツール、例えば建築に関するものとか、そういった機能はShade3Dの汎用的な機能ではなかったりするので、 そういったものを作っていけばよいのかもしれません。
ただ、プラグインはSDKが毎回仕様が変わる部分がありましたので、そこがちょっとネックでした。

(注 : Shade 3D ver.15.1 Plugin SDKでは、以前ほど仕様が変わることもなくなっています)

本当にはじめての人はまずはスクリプトで、スクリプトでもほとんどのことが出来るようになるので、そこから始めた方がやりやすいと思います。
スクリプトとは違ってプラグイン作成は難しいですが、作業時間の短縮であるとか、スクリプトと比較してもシステム寄りの機能を補えるため、 そういった部分はプラグイン作成のとてもやりがいのある部分になりますね。

インタビューを終えて

インタビューを行って感じたことは、まさに必要は発明の母だということでした。 想像していた以上にプラグイン作成は難しいようですが、スクリプトなら簡単に作れるとのこと。 作業効率化のためにまずはスクリプト作成から挑戦してみてはいかがでしょうか。

(インタビュアー:Shade3D 福島)


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Shade 3Dについてご興味がある方は、無料体験版を用意していますのでぜひご利用ください。

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