Shade 3D ver.14.1 アップデータの変更点
Shade 3D ver.14シリーズ用 14.1アップデータ(Windows版およびMac OS X版)での機能追加、仕様変更、不具合修正の概要をお知らせします。
(2013年12月18日公開)
新機能および機能強化
以下の新機能および機能強化は全グレード対応になります。
【3D プリントアシスタント】
- 名称を「Shade 3D プリントアシスタント」から「3D プリントアシスタント」に変更、インターフェイスを刷新して機能を大幅に強化
- 3Dプリント向けのデータ出力に必要な作業フローと各種の機能を整理し、「3D プリントアシスタント」に集約して提供
※ Windows版での3D プリントアシスタントの動作には Windows Vista SP2 + IE9 以上の環境が必要です。
3D プリントアシスタントの主な機能
1. 3つのデータの取り込み方法に対応
- Shadeシーン
- Shadeシーンから自動的に STL形式にコンバートしたシーン
- 外部からインポートした STL形式のファイル
2. 3Dプリントに特化した形状のチェックと問題個所のオートフォーカス、自動修正、および、手動による修正に対応
主なチェックと修正項目 | 操作画面サンプル |
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3. 形状の厚み付けや、ブール演算を用いて形状を一体化することによる出力用のデータの仕上げ
4. 最適な STL形式へのエクスポート
5. その他、手動による修正のためのツールを「ユーティリティ」ページに多数搭載
これに伴い、同機能へのアクセスを改善するため、
- 項目を「ヘルプ」メニューから「表示」メニューへ移動
- デフォルトのワークスペースに「3Dプリント」を追加、3Dプリンタ向け出力に最適化した作業環境への切り替えに対応
- コントロールバーに「3D プリントアシスタント」を表示/非表示するボタンを追加
- 3Dプリントサービスを提供する「出力センター一覧(Web)」へのリンクを提供(外部ブラウザに表示)
【サンプルデータ】
- 「3D プリントアシスタント」のデモンストレーション用として、新たにエラーチェックと修正の確認のためのサンプルを5点追加
【モデリング】
- 3Dテキストで複数行および縦書きのサポート
- ブール演算に分割レベルを調整するパラメータを追加
- 線形状のオフセットで角のスタイルに「コンバージ」を追加
※ 頂点数の維持を優先したオフセットを行います。
- ポリゴンメッシュのチェックと編集機能の強化
・ツールボックス>編集>メッシュ>「法線」にポリゴンメッシュ形状の法線を「外側に向ける」機能を追加
・ツールボックス>編集>メッシュ>「選択」に「多様体面選択」機能を追加
・ツールボックス>編集>メッシュ>「エラー診断選択」に「境界稜線」(ポリゴンオブジェクトの境界線の選択)機能を追加
・ツールボックス>編集>メッシュに「分離」カテゴリを追加
・ツールボックス>編集>メッシュ>「分離」にポリゴンメッシュ形状の「シェルの分離」機能を追加
・ツールボックス>編集>メッシュ>「分離」にポリゴンメッシュ形状の「選択面の三面稜線を分離」機能を追加
・稜線選択モードのときに、マニピュレータの矢印を「z(Win)」または「option(Mac)」+ ドラッグすると、ポリゴンメッシュ形状の「稜線の押し出し」を行うように変更
【インターフェイス】
- 使用できるコマンドを動的に変化させて表示する「スマートメニュー」(図面上の右クリックで表示)機能の追加
【図形ウインドウ】
- [図形ウインドウ、簡易表示、リプリケータ] 線形状が掃引体、回転体になっているときはバウンディングボックスで表示するように変更
- 「非多様体稜線を表示」を追加
・3Dプリントやゲーム向けのモデリングにおいて、エラーになる構造のある個所をハイライト表示
・「表示切り替え」ポップアップメニュー>表示オプションより設定
・表示色は「環境設定」>「カラー」タブ>「ワイヤフレーム」>「非多様体」でカスタマイズ可能
・三面稜線、法線反転、境界稜線の表示に対応しており、それぞれ個別に切り替えることが可能
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三面稜線を表示 (三つ以上の面に接する稜線) |
法線反転を表示 (面が裏返っている個所の境界) |
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境界稜線を表示 (厚みのない個所、穴の開いた個所) |
すべて表示 (デフォルト) |
- 形状編集モードでの選択処理の速度を改善。これに伴い、環境設定の「ビュー」タブの「選択処理に OpenGL アクセラレータを使用する」チェックボックスを削除
- [Win] 環境設定の「ビュー」タブの「点線・網点描画を無効にする」を「網点描画を有効にする」に変更
- [Mac] 環境設定の「ビュー」タブに「網点描画を有効にする」を追加
【一般】
- ShadeExplorer のステータスバーにカタログのパスを表示するように変更
不具合修正および改善
【画面描画】
- メッシュ>選択稜線>記憶を適用された稜線を選択した場合に太線で表示するように変更
- キーフレーム設定が多いボーン、ボールジョイントのワイヤフレームの描画速度を改善
- 図形ウインドウをアナグリフ表示にしたときの描画速度を改善
- リンクなどを含むシーンにて、ジョイント操作などの後の再描画の速度を改善
- 形状情報ウインドウを表示していると、ポリゴンメッシュの編集直後に図形ウインドウが更新されない問題の修正
- 簡易表示のバウンディングボックスのワイヤフレームの描画速度の改善
- 簡易表示のときに、スキン設定された線形状がずれて描画される問題の修正
- 簡易表示のときに、ローカル座標系モードにするとリンク形状の位置がずれて描画される問題の修正
- ローカル座標軸の矢印が UV図面にも表示される問題の修正
- 図形ウインドウの縦のサイズが奇数のときに、形状編集モードでマウスカーソルが 1 ピクセル上にずれて表示される問題の修正
- テンプレートの不透明度の設定の変更がシーンファイルに保存されない問題の修正
- 「x + z(Win)」または「option + command(Mac)」+ クリックで頂点やコントロールポイントを削除したときに、次のポイントがハイライトされる問題の修正
- 開いた線形状のハンドルを削除したあとでマニピュレータをドラッグすると、ワイヤフレームの描画や操作が不正になる問題の修正
- イメージウインドウで偏光方式3Dモニタ表示にしたときに、シーンを切り替えるとレンダリング結果が正しく表示されない問題の修正
- [Win] NVIDIA® GeForce を搭載の一部ノートPC にて、マニピュレータや図形ウインドウ上のテキストの描画や動作が不正になる問題の修正
リプリケータを簡易表示に設定したときのワイヤフレームの描画速度の改善
リプリケータを含む形状で形状編集モードに入ると、不正な場所に頂点のハイライトが発生する問題の修正
【レンダリング】
- レンダリング手法がパストレーシングのときの大域照明パストレーシング+イラディアンスキャッシュの速度を改善
- ShadeGrid を使用したときに、アニメーションレンダリングで形状が欠けることがある問題の修正
ShadeGrid を使用したときに、Standard 版、または Professional 版のみの機能が設定されたシーンファイルのレンダリング結果が不正になる問題の修正
【モデリング(一般)】
- 線形状の「オフセット」機能で、処理が確定するまでマウスドラッグにより距離の変更が何度でも可能となるように変更
- 「アイロン」「スムーズ」「アンスムーズ」機能が複数の形状の一括処理に対応
- 自由曲面の厚み付けで、形状の側面に影がでる問題の修正
- 自由曲面の厚み付けで、初回のみシェーディングがずれる問題の修正
- 自由曲面の厚み付けで、取り消しすると形状が不正になる問題の修正
- 3Dテキストで作成した線形状に「オフセット」をするとクラッシュする問題の修正
- ミラーリングで「形状を実体化」をすると、形状から失われる情報がある問題の修正
- 閉じた線形状と自由曲面が含まれたパートを選択して、「ブール演算」を行うとクラッシュする問題の修正
- 「ブール演算」を行うときに、エラーの発生しやすい形状(三面稜線、厚みのない個所、穴の開いている個所など)が含まれていないかを自動検出し て、警告ダイアログボックスを表示するように変更
【モデリング(ポリゴンメッシュ)】
- ツールの名称変更など
・「ベルト選択」を「ループ選択」に名称を変更
・「ループ選択」を「境界選択」に名称を変更
・「形状複製」を「別形状として複製」に名称を変更
・「厚み付け」ツールを上部に移動
・「面反転」を「反転」に名称を変更
・「法線の統一」を「統一」に名称を変更
・「三面稜線の解除」を「すべての三面稜線を分離」に名称を変更し、「その他」カテゴリから「分離」へ移動
・「押し出し移動」と「稜線を押し出す」機能を「押し出し」機能として統合
- 「境界選択(旧「ループ選択」)」が三面稜線に接する箇所で正しく動作しない問題の修正
- 「連続面選択」が面の裏表に関係なく繋がった面を連続面として選択するように変更
- 単独稜線が含まれていると、「オブジェクトの結合」で形状が崩れる問題の修正
- 「オブジェクトの結合」をすると、ポリゴンメッシュに適用されたマスターサーフェスが複製される問題の修正
- 「鏡面コピー」をすると、中心面の頂点が重複する問題の修正
- 「別形状として複製(旧「形状複製」)」をすると、元形状から引き継がれない情報がある問題の修正
- 「すべての三面稜線を分離(旧「三面稜線の解除」)」で意図しない頂点や稜線も分離される問題の修正
- 「三角形の組み換え」でクラッシュする問題の修正
- 「三角分割」で極端に細い四角ポリゴンが分割されない問題の修正
- 面の「切断」で一部の面が裏返る問題の修正
- 面の「押し出し(旧「押し出し移動」)」をドラッグせずに確定すると、面積のない面が生成される問題の修正
- 稜線の「押し出し(旧「稜線を押し出す」)」で複数のつながった稜線を押し出したとき、一部の面が裏返る問題の修正
- 頂点編集モードで複数の穴を選択して「面を張る」をしたときに、まとめて面を張るように変更
- 稜線編集モードで穴の外周を選択して「面を張る」をしたときに、面を張るように変更
- 図形ウインドウ上で最前面に無い選択頂点が隠されて選択や操作できない問題の修正
- ベベルと厚み付けで、距離指定が上位階層の変換の影響を受ける問題の修正
- 厚み付けでパラメータの「方向」の「片面」と「両面」での数値の扱いを変更(「両面」時は、ツールパラメータの数値を用いる。「サイズ」は「距離」に名称を変更)
- 厚み付けでツールを確定せずにファイルのインポートなどを行うと、厚み付けが 2回実行される問題の修正
- 厚み付けでパラメータの「方向」が「両面」のとき、UV が不正になる問題の修正
- 稜線編集モードのときに、面の接続関係や「UVポイントの吸着」に無関係に同一座標のUV が吸着する問題の修正
- 「LSCM」によるUV展開で「選択面を展開」が正しく動作しない問題の修正
- 「LSCM」によるUV展開をしたときに、結果が形状の姿勢よって変化する問題の修正
- [Mac] 存在しない UV層を選択した状態で「UV層の複製」をするとクラッシュする問題の修正
【アニメーション】
- 「パートの変換をリセット」「すべてのパートの変換をリセット」を取り消しすると、シーケンス値が最後にレンダリングしたフレームになる問題の修正
- ボーンをオブジェクトモードで回転移動すると、設定済みのモーションが不正になる問題の修正
- ジョイントの下位階層に自由曲面があるときに、形状情報の「ブレンド」スライダが正常に動作しない問題の修正
- ジョイントモードでのボーンの移動を取り消すと、形状情報ウインドウのオフセットの表示が更新されない問題の修正
- Shade R4 で作成したシーンファイルを開いたときに、同じフレームのモーションポイントが一つのキーフレームに結合される問題の修正
【インポータ/エクスポータ】
- [STL] 上方向の軸のデフォルトをY軸からZ軸に変更
【インターフェイス(一般)】
- 頂点数の多いポリゴンメッシュを選択していると、「図形」メニューの表示に時間がかかる問題の修正
- マスターブラウザの開閉を繰り返しているとクラッシュする問題の修正
- ブラウザのブーリアンボタンで「&」ボタンのタイトルが表示されない問題の修正
- ウインドウメニューからシーンを切り替えると、シーンタブの表示に反映されない問題の修正
- グリッドスナップがオンのときに、透視図でマニピュレータによる回転移動をすると、回転の始点が不正な位置になることがある問題の修正
【インターフェイス(モデリング)】
- 自由曲面のバウンディングボックスが正しく描画されないことがある問題の修正
- マニピュレータのピボット設定時や「移動:数値入力」での基準点のクリック時に、オブジェクトスナップが効かない問題の修正
- 「x + z(Win)」または「option + command(Mac)」 をプレスしているときに、頂点の上か下かに関わらず、マウスカーソルが十字にマイナスの表示になる問題の修正
- 視線方向に重なったコントロールポイントが選択表示にならない問題の修正
- 自由曲面の厚み付けで、確定したあとに隣の形状が選択される問題の修正
- 自由曲面の厚み付けで、線形状が 1つだけのときは処理を行わないように変更
- 自由曲面の厚み付けで、ドラッグ中に点線のアンカーラインが表示される問題の修正
- ツールボックス>作成>移動>ジョイントポップアップメニューにジョイント名が表示されない問題の修正
- オブジェクトスナップがオンのときに、プリミティブ作成時などにドラッグ開始位置でのカーソルが奥行き方向にスナップする仕様に変更
- ツールボックス>編集>メッシュ>追加の頂点、稜線、面の追加で、頂点付近にマウスカーソルをポイントしたときのハイライトの範囲を調整
- UV図面がアクティブのときに、「法線→統一(旧「法線の統一」)」が使用できない問題の修正
- UV図面でショートカット「z(Win) 」または「option(Mac)」+ shift + ドラッグによる移動や複製などで、点線のアンカーラインが表示される問題の修正
- ウエイトペイントツールで、「対象選択」にしても、マウスカーソルがペイントツールから変更されない問題の修正
- ポリゴンメッシュの非表示面を、ウエイトペイント時にはペイント対象としないように変更
- ウエイトペイントを取り消したときの処理速度を改善
【その他】
- [Win] ショートカット「ctrl + x」による「切り取り」が動作しない問題の修正
- [Win] Windows 8.1 で Shade を起動すると、システム情報には Windows 8 と表示される問題の修正
【ShadeExplorer】
- エクスプローラー表示のときに、選択ファイルのプレビュー表示エリアの幅が不正になる問題の修正
- エクスプローラー表示、バックアップ表示のときに、ファイル名の文字色が青くなる問題の修正
【プラグイン】
- [フォトモデラー/スケッチモデラー] カメラウインドウを表示した状態で実行すると編集結果が正しく保存されず、再編集をしたときにクラッシュす ることがある問題の修正
[トゥーンレンダラ] トゥーン設定がされた表面材質ファイルを読み込んだときに、トゥーン設定ダイアログボックスを開くとクラッシュす る問題の修正
[トゥーンレンダラ] トゥーン設定がされた形状を他のシーンにコピーアンドペーストしたときに、トゥーン設定ダイアログボックスを開く とクラッシュする問題の修正
[トゥーンレンダラ] ポリゴンメッシュの五角形以上の面や頂点数の多い閉じた線形状が正しくレンダリングされない問題の修正
[グローエフェクタ] レンズフレアプリセット内の「フレア」「ゴースト」内の編集用のリストボックスが表示されない問題の修正
【スクリプト/プラグインSDK】
- set_figure_view() でアクティブ画面の切り替えが起こらない問題の修正
- set_figure_view() のスクリプト記録で不正な値が出力される問題の修正
- スクリプトで、ルート形状をポリゴンに変換するとクラッシュする問題の修正
- [Mac] スクリプトウインドウでクォーテーション(“”)を入力するとスクリプトが実行できない問題の修正
- プラグインの make_wireframe() で描画したものが、UV図面に表示される問題の修正
既知の不具合
【3Dプリントアシスタント】
- 「一括チェックと項目別修正」ページでオプション画面を表示したまま「一括チェックと自動修正」ページに移動するとオプション画面が残る問題
【レンダリング】
- [Mac]
パーティクルフィジックスを含むシーンを ShadeGrid を用いてレンダリングするとクラッシュする問題
【立体視】
- [Win] イメージウインドウにて、NVIDIA® 3D Vision™を用いた立体視を行うとクラッシュする問題
【プラグイン】
- [Mac] SketchUp インポータにて、複数シーンの設定(カメラ)が存在するときにクラッシュする問題 (インポータの設定にて、「カメラのインポート」をオフにするとインポートすることができます)
【Unity】
- [Mac] Shade 3D Loader を使用して Unity に形状データを読み込むと、Shade のクラッシュレポートが表示される問題 (形状データの読み込み結果に問題はありません)
【OpenGL】
- 動作に問題が確認されている GPU とその動作環境
GPU | OS / ドライババージョン | OpenGL | 症状 |
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NVIDIA® GeForce GT 330M (VAIO) | Windows 7 / 8.16.11.8880 OEM | OpenGL 3.1 | アプリ終了時にフリーズ |
NVIDIA® GeForce 7900 GS | Windows 7 / 9.18.13.783 Default | OpenGL 2.1 | 透視図の背景が青で表示される |
Windows 8 / 9.18.13.774 Vendor | OpenGL 2.1 | 透視図の背景が青で表示される | |
Windows 8 / 9.18.13.768 Default | OpenGL 2.1 | 透視図の背景が青で表示される | |
ATI FireGL™ V5600 | Windows 7 / 8.911.3.4000 Vendor | OpenGL 3.3 | シェーディング表示が真っ黒 |